
ほんとジャズって、どこから始めればいいかわからないですよね。
ジャズ初心者でも聴きやすい、おすすめの一枚を紹介します。
この記事を書いた人
ジャズを30年以上聴いています。学生時代は御茶ノ水・新宿・吉祥寺のディスクユニオンに入り浸って、毎日ジャズ新譜・旧譜を漁ってました。投資額数百万円。何周か回って、いまはキース・ジャレットに落ち着いています。
おすすめの一枚:『キャノンボール・アダレイ・イン・サンフランシスコ』
『キャノンボール・アダレイ・イン・サンフランシスコ』のレビュー
かなりいいレビューがあったので、引用します。
誰かこいつを止めてくれ
・・・美しい音色、湧き出るアイデア、パワーとノリのよさ、さらにニュアンスの妙に至るまで、少なくとも聴いている間だけは、「まいった、お前が世界一だ」と言わせる無敵の説得力を持っているのだ。
この「イン・サンフランシスコ」は、そのキャノンボールの超有名なライブ盤だ。とぼけた喋りで客をくすぐりつつ、残念ながらこの男はここでもとんでもなくすばらしい演奏をしている。フレーズの豊かさ、訴求力の強さ、構成のうまさなど、どうしても文句を言うことができない。ベースのサム・ジョーンズとドラムのルイス・ヘイズという鉄壁の「前ノリ」コンビが繰り出すタイトなリズムに乗っかって、誰も止めないもんだから、もうあるだけ吐き出しやがる。
実弟ナット・アダレイのチャーミングなコルネット、いつになく楽しそうなボビー・ティモンズのピアノも同罪だ。おまけに客がノリノリで火に油を注ぐ。・・・ (Amazonレビューより)
選曲もいい。一枚通じて聴ける、捨て曲なしのパーフェクト・アルバム。
キャノンボール・アダレイ・クインテット

ライブ盤でこれだけ録音状態も良いアルバムも珍しい。
メンバーはファンキージャズの大御所揃い。
レビューにもあるとおりサム・ジョーンズのベースとルイス・ヘイズのドラムはかなり前ノリ。
そこにピアノのボビー・ティモンズの粘っこさが加わるもんだから、全体を通じて明るい、聴いてて本当に楽しいアルバム。初心者でも間違いなく楽しめます。
そしてキモはアダレイ兄弟。兄の”キャノンボール”ジュリアンと弟のナット。
アルトサックスとコルネットの軽妙な掛け合いが微笑ましい。
リズム隊の功績。61分があっという間に過ぎていく、最高のライブ盤
Bobby Timmons の跳ねるピアノ、特に2曲目の『スポンティニアス・コンバッション』の後半、天才的なプレーは是非聴いてほしい。
Sam Jonesのベースも全編絶好調だけど、できればボーナストラック。
6曲目『ストレイト、ノー・チェイサー』のイントロが最高。
フィンガースナップから短いベースのソロ、ドラム・ピアノへとつなぐイントロはセンスの塊。
Louis Hayesはまさにいぶし銀。
どこのバンドでも結果を残すけど、このバンドが一番あってるんじゃないか。
1曲目のThis Here、左手だけでここまでリズムを作れるってすごい。
キャノンボールもナットも、気持ちよく吹いているよ。
フロントの二人が素晴らしいのはもちろんだけど、このリズム隊があるからこその高揚感。
この時代このコンボで全米回れば天下取れたんじゃないかと思う。
61分があっという間に過ぎていく、最高のライブ盤。
日本版はボーナストラックも!
国内版では「+1」、セロニアス・モンクの『ストレイト、ノー・チェイサー』がボーナストラックでついてきます。
これが名演!ぜひ聴いてほしい。
まさにB級アルバムの星。
名盤ではありますが超メジャーではないので、知ってたら普通に自慢できますよ!
THE CANNONBALL ADDERLEY QUINTET IN SAN FRANCISCO / キャノンボール・アダレイ・イン・サンフランシスコ
Alto Saxophone – Julian "Cannonball" Adderley
Cornet – Nat Adderley
Piano – Bobby Timmons
Bass – Sam Jones
Drums – Louis Hayes
Recorded At – The Jazz Workshop, San Francisco
A1 This Here
A2 Spontaneous Combustion
B1 Hi-Fly
B2 You Got It!
B3 Bohemia After Dark
+1 Straight, No Chaser